【実施報告】7ヶ月に渡る生成AI実証実験!しずおか焼津信用金庫様と

【実施報告】7ヶ月に渡る生成AI実証実験!しずおか焼津信用金庫様と

このたびAIキャンプは、しずおか焼津信用金庫様と、7か月に渡る生成AI実証実験を実施させていただきました。

前半は研修、後半は金庫業務における具体的な活用法・ユースケースの創出、ハッカソンと、非常に刺激的な時間となりました!

生成AIの導入を考えている法人様や、生成AIの活用法を模索したい方にとって、参考になれば幸いです。

なお、本取り組みは、多数の新聞に掲載いただきました。

2024年9月19日に静岡新聞様の1面

2024年7月29日にニッキン

2025年1月28日に日本経済新聞

2025年1月29日に静岡新聞

新聞掲載1 静岡新聞様 1面掲載

静岡新聞の一面に掲載 20240919 AIキャンプ

県内金融機関、AI活用探る 業務効率化に期待も 顧客情報の安全性を実証実験で確認

県内の金融機関で、生成AI(人工知能)の導入を模索する動きが広がっている。規程やマニュアルを学習させ、書類作成や取引先企業の補助金申請、事業分析など、さまざまな業務の効率化が期待される。一方で、取り扱う顧客情報が膨大なだけに、AIの実装にはセキュリティ面での課題が大きい。実証実験を通じて安全性を確認し、数年後の活用可能性を探る。

静岡焼津信用金庫は、7月から生成AI「ChatGPT」の活用に向けた実証実験を開始した。中小企業の本業支援や各種金融業務での活用を見据え、本年度は顧客の生データを使わず、学習機能のないAIで実験を重ねる。

職員18人がチームを組み、4時間の講義を毎月一度受けながら、AIの有効性や安全性を検証する。講義では、画像や動画の生成、音声の読み上げなど、AIの基本的な機能から学んでいる。

講師を務めたラーニングライト(静岡市)の中村俊也代表取締役は、「AIは悩み相談や自然な会話を楽しむパートナーとしての役割を持つ。また、遊んでもらうことで能力が向上する」と指摘する。

信用金庫の担当者によると、「膨大な顧客情報を独自システムで管理する金融機関では、IT導入が難しいケースもある。そのため、まずはAIを知ることから始めたい」と語る。

新聞掲載2 金融新聞のニッキン様

金融新聞のニッキン様に掲載いただきました! ~しずおか焼津信用金庫様との生成AI活用の実証実験~

静岡焼津信金、生成AI活用の実証実験開始 業務効率化や本業支援に

静岡焼津信用金庫は7月27日、生成AI(人工知能)を活用した実証実験を開始した。銀行内の業務効率化や取引先企業への本業支援につなげることが目的だ。

メンバーは営業店や本部から公募。支店長や若手など、20~50代の18人が集まった。2025年2月までの期間、月に一回のペースで活動。取引先向けにAI活用のセミナーなどを展開し、ラーニングライト社と連携し、活用方法を模索する。

また、生成AI「ChatGPT」の企業版Team機能を用いて、参加メンバーのスマートフォンから利用を可能に。個人情報を入れないといった一部制約はあるものの、日々の業務で活用していく。

初回の当日は、グループに分かれ、参加者はChatGPTでどのような質問をすればより精度の高い回答になるか実際に操作。ラーニングライト社の中村俊也社長がコツをレクチャーしたほか、中小企業での活用事例などを紹介した。

新聞掲載3 日本経済新聞様

日本経済新聞に掲載いただきました 【実施報告】7ヶ月に渡る生成AI実証実験!しずおか焼津信用金庫様と

しずおか焼津信金、生成AI活用に手応え 実証成果発表会

しずおか焼津信用金庫(静岡市)は業務への人工知能(AI)の活用に向けた実証実験に取り組み、成果発表会を25日開いた。事務作業を軽減できる融資手数料の計算や融資の際に行う格付けコメントを自動作成などに活用し、「小規模事業者持続化補助金申請資料作成AI」が最優秀賞となった。

実証実験は2024年7月に始め、3カ月間の研修後にチームごとに分かれて活動した。講師として、生成AIや「Chat(チャット)GPT」などの研修を手掛けるラーニングライト(静岡市)の中村俊也代表取締役を迎えた。

米オープンAIが提供する生成AIチャットボットを容易に開発できる「GPTs」などの機能を活用した。しずおか焼津信金の担当者によると「AIの有用性を実証実験で示すことができた。25年度以降、金庫内で完結する実際の業務への導入も検討していきたい」と効果に期待を示した。

新聞掲載4 静岡新聞様

静岡新聞に掲載いただきました 【実施報告】7ヶ月に渡る生成AI実証実験!しずおか焼津信用金庫様と

生成AI活用策発表 しずおか焼津信金職員が実証実験
しずおか焼津信用金庫は、業務における生成AI(人工知能)の活用を目指し、昨夏から進めてきた実証実験の成果発表会を、静岡市葵区の本店で開催した。発表会では、職員による8チームが登壇し、業務や地域貢献における生成AIの活用策について発表を行った。

融資提案に関する発表を行ったチームは、企業の決算書をAIに読み込ませたうえで、AIが社長役となるロールプレイング方式を提案。融資の提案を行う際に、財務指標などの根拠を求められる具体的な交渉を体験できる仕組みだ。入力データに応じて条件やシナリオが変化し、職員が能動的に学ぶことができる。経営者との対話のハードルを下げるとともに、新たな融資の掘り起こしにつなげたい考えだ。

また、相続手続きに関する若手職員のサポートを目的とした実証実験を重ねたチームは、信金の規定やマニュアルを基に、必要書類や税に関する情報、手続きのプロセスを案内するチャットボットを提案。主に入庫3年目以下の若手職員を想定し、相続発生直後や遺産分割協議の準備段階など、具体的な活用法を示した。

総合優秀賞には、「小規模事業者持続化補助金申請資料作成AI」が選ばれた。同金庫は、これらのアイデアを共有し、実用化への足がかりとしたいとしている。

動画の文字起こし

こんにちはAIキャンプの中村です。今回は【しずおか焼津信用金庫】様と7ヶ月にわたって実施した生成AIの実証実験についてご紹介します。生成AIを導入したい法人様や自社での活用を検証したい方にとって役立つ内容かと思いますので、参考にしていただけると幸いです。なお、この取り組みは静岡新聞様の一面にも掲載いただくなど大きな反響をいただき、本当に感謝しております。7ヶ月のプログラムでは大きく2つのステップに分けて実施しました。前半は生成AIやChatGPTの基本的な活用の研修、後半は生成AIを実際の金庫の業務に適用するため、チームに分かれてディスカッションや独自のAIの構築、そして最終部にはそのプレゼンテーションということで実施させていただきました。今回、非常に熱心に取り組んでいただき、多くの新しい発見や学びが生まれたと感じております。詳細に入る前に、法人における生成AI導入の3ステップというお話をさせていただきます。各法人様がAIを導入する際、この流れは絶対に良いと私たちは確信しております。まずは組織内にAIに詳しいリーダーを育成し、具体的な活用例(ユースケース)を作り出し、そして適切なAIツールを導入するというこの3ステップが非常に良いと感じております。よく、AIツールを導入しただけで全然活用が進まないという企業様からの声をたくさんいただきますが、上の2つをやらずに下だけやってもしょうがありません。今回、【しずおか焼津信用金庫】様は実際にAIツールを導入する前に、まずはリーダーを育成しながら具体的なユースケースや活用事例を創出していきたいという段階が今回のゴールだったので、こちらまでたどり着くことができて良かったと感じております。それでは、この7ヶ月の取り組みについてもう少し具体的に紹介させていただきます。初日は生成AIとは何かという基本的な部分から、ChatGPTの操作方法やプロンプトのコツなどを学びながら始まりました。特に最初の研修ではChatGPTを使って新規事業を作成するという、かなりハイレベルなワークショップを実施させていただきました。私たちAIキャンプの研修では、何よりもまず火をつけることを大切にしており、AIの細かい部分や詳細な仕組みは後からついてくると考えています。まずはこのAIの威力を感じていただき、もっとAIのことを知りたい、ChatGPTにもっと触れたいと思っていただくことが何より重要だと考えております。なので、今回はChatGPTを使った新規事業作成ということで、人間ではなかなか作れないスピードで事業計画書をあっという間に作れる体験をしていただき、参加者からもたくさんの驚きの声が上がっておりました。2日目は、要約、構成、文章作成、アイデア出しなど、ChatGPTの基本的な操作を習得いただきました。この回では、長文ライティングをAIで作ってみるという実践的なワークも取り入れましたが、これが非常に反響を呼びました。実際に【しずおか焼津信用金庫】様では、日々たくさんの書類作成や報告書の作成に追われている中、ここを大幅に効率化できるのではないかということで業務への応用も大いに期待されていました。3日目は、AI検索、データ分析、画像生成など、ChatGPTの応用機能を体験いただきました。特に参加者の皆様が興味を持たれていたのはリサーチ系のAI活用で、【しずおか焼津信用金庫】様では業界の動向を分析したり、訪問先の企業情報を調べたりと、かなり多くの時間をリサーチに費やしているそうです。最近はリサーチ系のAIがかなり進化しており、リサーチ系AIエージェントなども登場しているため、こうしたAIリサーチをうまく使うことで金庫業務を大幅に効率化できると実感していただいた様子でした。4日目は、やや高度なプロンプトエンジニアリングや自社のデータ連携について学びました。単にChatGPTに指示を出すだけではなく、業務に必要な前提条件やノウハウを与え、自社のデータと連携させて使うことで、AI活用の幅が広がり精度も高くなります。これを専門用語でコンテキストやラグと呼びますが、こうした使い方を習得するとAI活用で見える世界がかなり変わってくるのではないかと思います。そして、4日目の後半から6日目にかけて、いよいよChatGPTをカスタマイズしたオリジナルAIの構築に取り組んでいただきました。プロンプトやデータを細かく調整し、参加者が自分たちの業務に最適なAIを作る体験をしていただきました。特に今回は、何でもかんでもAIを作れば良いという話ではなく、金庫業務へのインパクトが大きく、かつ導入のハードルが低いものから取り組んでいただきました。今回の実証実験に限らず、AIを自社のどの業務に導入すればよいのかというワークは、まさに自社の業務改善や経営戦略を考える作業に非常に近いため難易度は高いのですが、ここをしっかりと行わなければAI活用がうまくいかなくなってしまうため、どこで使えるのかを考えることは非常に重要なポイントだと考えております。実際、こうした業務インパクトを考えつつAIをちゃんと動かすように作る作業はかなり大変でしたが、皆さんが一生懸命取り組んでくださり、どのチームもプロトタイプながら素晴らしいものができていたと感じております。そしていよいよ最終日、ハッカソン形式でプレゼンテーションを実施いただきました。全8チームが生成AIの活用についてのアイディアや成果を発表し、非常に興味深い内容が揃いました。今回、優秀賞として選ばれた提案は、金庫業務のある資料作成を大幅に効率化するもので、私も非常に素晴らしいと感じました。その他、業界分析に特化した使用方法や若手職員の育成を目指したロールプレイ形式のAIなど、面白いアイディアもたくさん登場していました。特に印象的だったのは、信用金庫の皆様が非常に高い業務知識と洞察力を発揮されていたことで、例えば業界研究や専門的な書類作成の効率化においては、単にChatGPTに頼るだけでなく、既存のノウハウをしっかりと組み合わせながら使う点にプロフェッショナルとしての姿勢を感じ、大変勉強になりました。以上、今回は【しずおか焼津信用金庫】様との生成AI実証実験について報告させていただきました。今回の取り組みは、実際にAIを導入するのではなく、そのユースケースを創出するためのファーストタッチという位置付けで実施させていただきました。ChatGPTが登場してまだ2年ですが、現在、制度やセキュリティ、自社のデータ整備などの課題はありますが、これにしっかりと取り組むことで今後成果が出ていくのではないかと確信いたしました。私たちAIキャンプも本当に貴重な機会をいただき、成長することができましたので、お声がけいただき本当にありがとうございました。また、他の企業様でも生成AIを活用した研修や実証実験を行ってみたいというご要望がありましたら、ぜひ私たちAIキャンプにお任せください。研修からユースケースの開発まで、私たちの得意分野ですので全力でサポートさせていただきます。それでは今回はこのような活動報告となりました。今後もAIキャンプのチャンネルでは様々な情報を発信していきますので、またご視聴いただけると幸いです。それでは今回は以上です。ありがとうございました。