投資初心者はiDeCoより「つみたてNISA」から始めよう!【第8話】

「投資をやるなら、つみたてNISA?iDeCo?特定口座?どれがいいの?」
こんな疑問に答えます。
投資を始めたばかりの頃って、情報が多すぎて何をやっていいか分からないですよね。
結論をお伝えすると、初心者にはつみたてNISAが断然オススメ!
つみたてNISAを使えば、運用益が非課税になって投資効果がパワーアップ!
しかも、iDeCoのように、難しい税金の知識や、複雑な戦略は必要ありません。
本記事では、iDeCoとの比較をメインに、つみたてNISAの基本を解説します。
きっと、つみたてNISAを始めたくなると思いますよ。
本記事は全世界株投資「第8話」です。第7話はこちら↓
- 1. 1につみたてNISA口座、2にiDeCo口座、3に特定口座
- 2. つみたてNISAで押さえおきたい10のポイント!
- 3. つみたてNISAの基礎理解は、金融庁HPへ!
- 4. 初心者にiDeCoよりつみたてNISAをオススメする3つの理由
- 4.1. 理由1、iDeCoよりシンプルで簡単
- 4.2. 理由2、他人のマネができる
- 4.3. 理由3、いつでも出金できる
- 5. つみたてNISAより、iDeCoが効果を発揮する3つのケース
- 5.1. ケース1、最長75歳まで長~く運用できる
- 5.2. ケース2、高所得者で、大きな節税効果がある
- 5.3. ケース3、「60歳縛り」で強制的に老後資金を貯めたい
- 5.4. iDeCoの魅力を考慮しても、つみたてNISAがオススメ
- 6. まとめ
1につみたてNISA口座、2にiDeCo口座、3に特定口座
投資を始める順番は、
①つみたてNISA、②iDeCo、③特定口座
この順番がオススメです。

「つみたてNISA口座」は、税金がゼロになる制度で、シンプルで簡単!
「iDeCo口座」は、高い節税効果が期待できる反面、難しい運用戦略が必要。
「特定口座」は、自由度は高いものの、税金ががっつりかかります。
こう考えると、まずはつみたてNISAから始めるのが、最もストレスがない方法ですね。
よく「iDeCoの方がいい!」なんて言う人もいますが、iDeCoはつみたてNISAの3倍くらい難しいと思ってください。
「節税」といったキラキラした話に惑わされず、まずは投資と向き合いましょうね。
つみたてNISAで押さえおきたい10のポイント!
まず始めに、つみたてNISAで押さえておきたい10のポイントを示します。
つみたてNISAで押さえておきたい10のポイント
- つみたてNISAは、投資で利益が出ても、税金がかからない口座のこと(ここが最大の特徴)
- 基本の運用戦略は、「長期・分散・積立投資」
- 年間40万円まで投資可能
- 最大20年間非課税になる
- 少額(100円)から投資可能
- 対象の投資信託は、金融庁お墨付きの商品のみ
- いつでも自由に出金できる
- 自動でつみたて投資ができるので、手間がかからない
- 1人1口座のみ
- 一般NISA(2024年から新NISAへ変更)と、つみたてNISAの、どちらか1つを選択
つみたてNISA最大の特徴は、運用して得た利益が非課税になることです。
通常、投資で100万円の利益が出た場合、約20万円の税金がかかってしまうのですが、
つみたてNISAの場合は、この税金がゼロ。
100万円をまるまる受け取れることができるんですね!
ちなみに、よく勘違いしている人がいるのですが、NISAやiDeCoは「金融商品」ではなく、「口座」です。
言ってみれば「箱」のようなもので、
この中に自分で決めた商品を入れて運用するんですね。
↓の写真は、実際に私が運用している、つみたてNISAの画面です。
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私の場合、楽天証券で、毎月33,333円(年間40万円)を、つみたてNISA、クレジットカード決済で運用しています。
商品はもちろん、全世界株式に連動するインデックスファンド、「eMAXIS Slim全世界株式」です。
このように、つみたてNISAはあくまで「口座」であり、「金融商品」はeMAXIS Slim全世界株式なので、お間違えのないようにしてくださいね。
つみたてNISAの基礎理解は、金融庁HPへ!
つみたてNISAのより詳しい説明は、金融庁のHPに分かりやすい説明があります。
金融庁「つみたてNISAの概要」 https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html
また、こちらの「つみたてNISA早わかりガイドブック」もオススメです。
その他、各金融機関がつみたてNISAの解説サイトや動画を準備していますので、ぜひそちらで勉強してみてください。
基本が理解できたところで、いよいよ「つみたてNISA VS iDeCo」の解説を始めます。
初心者にiDeCoよりつみたてNISAをオススメする3つの理由
初心者にiDeCoよりつみたてNISAをオススメする理由を、3つ説明します。
初心者にiDeCoよりつみたてNISAをオススメする3つの理由
- iDeCoよりシンプルで簡単
- 他人のマネができる
- いつでも出金できる
理由1、iDeCoよりシンプルで簡単
つみたてNISAは、iDeCoよりシンプルで簡単。
初心者にとってハードルの低い制度です。
つみたてNISAはシンプルな「投資」である一方、
iDeCoは「投資」だけでなく「貯金」であり、しかも、「退職金」と「年金」としての性質も併せ持っています。
つみたてNISAが「株式投資信託」がメインであるのに対し、
iDeCoの場合は、「定期預金」や「保険」を組み込むことができます。
この時点で複雑ですよね・・・。
しかも、税金の計算がとにかく面倒で、特に難しいのが「受け取り時」です。
つみたてNISAは、税金が一切かからないのに対し、
iDeCoは、「退職金」または「公的年金」と同じ扱いになり、元本を含めた全額が課税対象になります。
ですから、受け取り時には退職金や公的年金と合わせて「税金」を計算する必要があるのですが、これがかなり複雑。
しかも、年金扱いでiDeCoを受け取る場合は、「国民健康保険料」や「介護保険料」、「家族の扶養判定」、「医療機関での窓口負担額」にも影響しますから・・・
もうね、説明するのが面倒なほど、めちゃくちゃ難しいんですよ。
でね、こうした税金や社会保険料の特徴を考えた上で、終盤の運用戦略を考える必要があります。
例えば、投資終盤で「リスクの高い資産から安全な資産にスイッチング(+配分変更)して、税金が一番有利になるタイミングで一括売却をする」・・・のような、なんとも複雑な戦略が必要になります。
この戦略が取れるかどうかで、普通に数百万円の差になるのですが、
自分自身でこれをやるのは、かなり大変ですよね。
ね、iDeCoって大変でしょ?
こうした複雑なことを一切考えなくていいのがつみたてNISA!
シンプルに投資のこと「だけ」を考えればよいので、まずはつみたてNISAで投資に慣れることを、強くオススメします!
理由2、他人のマネができる
2つ目の理由は、他人のマネができることです。
乱暴な言い方をすれば、つみたてNISAは人のマネをすればOKです。
これに対してiDeCoは、自分の職業、所得、所得控除、年齢、退職金、公的年金、60歳以降働くかどうか、60歳以降の社会保険はどうするか?など、こうした条件によって、運用戦略が左右されます。
ですからiDeCoは、人のマネができず、節税効果などは、自分のケースで個別に計算する必要があるのです。
個人的には、人のマネができないのが、iDeCoの最大の弱点だと思っています。
こうした理由からも、つみたてNISAの方が楽チンですね。
理由3、いつでも出金できる
最後の理由は、いつでも出金できることです。
iDeCoが60歳まで原則引き出しができないのに対し、
つみたてNISAはいつでも自由に出金できます。
長い人生、いつお金が必要になるか分からないので、そういうリスク対策としても、つみたてNISAは気楽ですよね。
つみたてNISAより、iDeCoが効果を発揮する3つのケース
今度は逆に、つみたてNISAよりiDeCoが効果を発揮する3つのケースを紹介します。
つみたてNISAより、iDeCoが効果を発揮する3つのケース
- 最長75歳まで長~く運用できる
- 高所得者で、大きな節税効果がある
- 「60歳縛り」で強制的に老後資金を貯めたい
ケース1、最長75歳まで長~く運用できる
1つ目が、最長75歳まで長く運用できるケースです。
2022年度の法改正によって、iDeCoは最長で75歳まで保有・運用できるようになりました。
仮に30歳の人がiDeCoを始めた場合、なんと、45年間も運用できます!
ながっ!
投資は、時間をかければかけるほどパワーが増加します。
仮に30歳から65歳まで、毎年20万円を年利7%でつみたて運用、65歳から75歳まで3%運用した場合、
720万円のつみたて金が、約4,000万円に化けます!
う~ん、長期投資ってすごい。
ですから、老後対策の長期投資をメインで資産運用を考える人によっては、
つみたてNISAより、iDeCoの方が魅力的かもしれませんね。
ケース2、高所得者で、大きな節税効果がある
2つ目が、高所得者で、大きな節税効果があるケースです。
iDeCoの魅力は、何と言っても掛け金が所得控除(節税)になること!
この節税効果は、当然ですが高所得者ほど大きくなります。
ですから、年収が高い人ほど、iDeCoの魅力が増すと考えてよいでしょう。
ケース3、「60歳縛り」で強制的に老後資金を貯めたい
3つ目が、「60歳縛り」で強制的に老後資金を貯めたいケースです。
iDeCoは、60歳まで資金を引き出すことができません。
これは、「iDeCo最大のデメリット」なんて言われますが、
考え方によっては、「強制的に老後資金が準備できる」というメリットにもなります。
ズボラな人。途中でくじけそうな人は、
むしろこの「60歳縛り」を意図的に活用すると良いかもしれませんね。
iDeCoの魅力を考慮しても、つみたてNISAがオススメ
iDeCoの魅力を説明しましたが、いかがでしたか?
もしかしたら、「iDeCoの方がいいかも!」と思ったかもしれませんが、
それでも、つみたてNISAから始めることを強くオススメします!
なぜなら、
投資はシンプルが一番!
運用を複雑にすればするほど、投資の失敗確率も高くなります。
100万円の節税ができても、1,000万円損したら意味がないですよね?
ですから、節税を狙うことより、投資の成功確率を高めることが最優先です。
まずは全世界株インデックス投資を、コツコツつみたて投資で始めてみる。
投資リスクを理解して、安全対策も準備する。
慣れたら、運用額を増やしてみる。
こうした基本ができてからiDeCoを初めても、決して遅くはないですよ。
まずは、シンプルなつみたてNISAからはじめてみましょうね。
まとめ
本記事では、iDeCoとの比較をメインに、つみたてNISAの基本を解説しました。
iDeCoとの比較をメインに、つみたてNISAの基本を解説
- 投資を始めるオススメの順番 ①つみたてNISA、②iDeCo、③特定口座
- つみたてNISAは、税金がゼロになるシンプルな口座
- つみたてNISAの基礎理解は、金融庁HPがオススメ
- 初心者にiDeCoよりつみたてNISAをオススメする3つの理由
- ①iDeCoよりシンプルで簡単
- ②他人のマネができる
- ③いつでも出金できる
- つみたてNISAより、iDeCoが効果を発揮する3つのケース
- ①最長75歳まで長~く運用できる
- ②高所得者で、大きな節税効果がある
- ③「60歳縛り」で強制的に老後資金を貯めたい
これらのポイントを押さえて、つみたてNISAを使った運用をスタートさせましょう!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
次回はこちら↓
準備中…