終身雇用の崩壊!?その割合はたったの○○%!?
最近、ニュースなどで「終身雇用の崩壊」と言われますが、「実際のところ、何割くらいの人が終身雇用を歩んでいるの?」なんて疑問に思ったりしませんか?
この記事では、終身雇用を歩む人の割合やこの先の状況について解説します。
終身雇用の崩壊!?その割合はたったの○○%!?
終身雇用は本当に崩壊したのでしょうか?冷静な判断をするためにはやはり統計データが参考になります。
リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査(JPSED)」2018年(本記事では「50代の時点で転職をしていない人=終身雇用」と考えています)
こちらのデータによると、終身雇用を歩む人の割合はわずか23%です。結構少ないですね。
ちなみに男女差を見ると、男性で34%、女性ではわずか12%となっています。
終身雇用はこの先どうなるのか?
さて、2018年時点の日本において、既に終身雇用がほとんど崩壊していることが分かりました。
さらに、未来はもっと終身雇用の割合は減るでしょう。
これから職業選択を迫られる高校生や大学生が50代を迎えるのはいつでしょう?今から30年先のことですので、2050年となります。
これだけ変化の激しい時代です。2018年で「終身雇用は無理!」と話してるくらいなら、2050年には「終身雇用?何それ?」ってなっててもおかしくないですね(笑)
つまり、今の若者にとっては、「一度入った会社に定年まで勤める」という人はほとんどいなくなり、転職が当たり前の時代がくることになるでしょう。
「転職を前提に就職」する大学生
大学生達は、やはりこれからの未来の担い手ですので、やはり将来の働き方についてはとても敏感です。
筆者は大学のキャリアセンターの職員として働いていますが、「一生この会社で勤める」と考える学生はほとんどいません。
「転職を前提とした会社選び」をしている学生がとても多いことを感じます。
実際に私も、「1つの会社で一生勤め続けるのはリスクが高い」、「将来的に、転職する可能性も考えておこう」ということを、繰り返し学生達に伝えています。
この話を50代、60代以上の方々とお話するとすごく驚かれます。
中には、
転職ありきで就職するなんてありえない!そんなの失礼だ!
なんてお怒りの人もいます。しかし、
今の若い世代からしてみれば、これだけ変化の激しい時代の中で、1つの会社で何十年も勤め続けるなんて考えられません。
今の若者達が転職を前提に就職をする、というのはいたって普通の考え方。むしろ、未だに終身雇用の考え方で就職していたらやばいですね。
日本一の企業、トヨタでも無理
2019年5月、日本一の企業、トヨタ自動車の豊田社長と、経団連のトップ中西会長が、ともに「終身雇用は難しい」と発言し、大きな話題になりました。
世の中の人たちはすごく騒いでいましたが、我々キャリアの専門家からすると、「何を今さら」といったのが率直な感想です。
だって終身雇用はとっくに崩壊していますから。
このニュースのポイントは、「あのトヨタでも!?」「あの経団連のトップが!?」というところです。
つまり、中小企業ならともかく、日本一の企業と、日本の経済・雇用の核を担う団体が、「もー無理!!」と明言していることがポイントですね。
かつての「大企業安泰神話はもう終わりですよ」というメッセージと言えますね。
実際に、2017年には3大メガバンク(みずほ、三菱UFJ、三井住友)で計3万2000人の業務削減を発表。 銀行といえばかつて第三の公務員と呼ばれるほど安泰と言われていた業界でしたが、もはや安泰とは程遠い世界になりました。
その他にも、キリン、NEC、富士通、コカ・コーラ・ジャパンなど、日本を代表する大企業でもリストラ(首切り)が行われています。これからは「大企業なら大丈夫」と考える時代ではないと言えますね。
若者の皆さんには、この現実をしっかりと見据えてもらいたいです。トヨタをはじめとする日本の企業が今後どうなるか、よく見ておきましょう。
まとめ
- 終身雇用を歩む人の割合は、2018年時点で23%。
- 将来的に終身雇用はさらに少なくなり、「ほぼ全員が職を変え、会社を変え、流動的な雇用の中で働く」時代になる。
- 若者は「転職を前提に就職」することが一般的になっている。
- 大企業なら大丈夫という大企業安泰神話は崩壊している。
まとめ
- 終身雇用を歩む人の割合は、2018年時点でたったの23%。
- 「終身雇用」の時代から、「転職が当たり前」の時代になる。
- 若者は「転職を前提に就職する」ことが一般的になっている。
- 大企業なら大丈夫という大企業安泰神話は崩壊している。
というわけで以上です。ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。