市場規模=稼ぎやすさ?高校生に伝えたい社会の仕組み1

本記事では、「高校生に伝えたい社会の仕組みその1」ということで「市場規模(マーケットのサイズ)」のお話をしていきます。
日本の学校は多くの部分で実社会とは切り離されており、どうしても社会についての視野が狭くなりがちです。この内容をぜひ伝えていきましょう。
市場規模とは
市場規模とはその名の通り、その事業分野における市場の大きさ、つまりその業界全体の稼ぐ力を表しています。
簡単に調べる方法として、市場規模マップや業界動向サーチというサイトが参考になります。
市場規模が大きいのは以下の産業です。
- 自動車
- 電気機器
- 金融・保険
- 建設
- 不動産
- 卸売
- 医療
製造業が盛んな日本らしく、自動車や電気機器が非常に大きな市場を持っていますね。
また、金融・建設・不動産などは日常生活に欠かせないものですし、商品の単価が大きいため市場が大きくなります。
例題:市場規模が大きいのはどれ?
さて、この中で、市場規模が一番大きい業界はどれでしょう?
- 映画業界
- 公園・遊園地・テーマパーク業界
- 物流業界
…ちょっと簡単すぎましたかね?はい、答えは物流業界です!先ほどの市場規模マップで数値を比較します。(2020年4月調査)
- 映画業界…2000億円
- 公園・遊園地・テーマパーク業界…6000億円
- 物流業界…25兆円
物流業界の市場規模は他2つに比べて圧倒的な規模といえますね。
それもそのはず。荷物を運ぶ物流業は私達の生活に欠かせない分野ですし、多くの物を運ぶために多くの人や金が動きます。
一方で、映画や遊園地などの「娯楽・エンターテイメント」の分野は、思った以上に市場価値が小さいものです。
なぜ市場規模に目を向けるの?
市場規模を学ぶことの1つ目のメリットは、「社会の仕組みを知ることができる」ことです。
「こんな業界があるんだ」「この業界はこんなに小さいんだ」・・・なんて情報に触れることで、社会への理解がしっかりと深まります。
そして2つ目は、「職業選択の際に稼ぎやすい分野を知ることができる」ことでしょう。
ここは仕事を選ぶ上では考えておきたいポイントですね~。
単純に、市場規模が大きい業界≒稼ぎやすい業界です。
逆に、先ほどの映画や遊園地のように、市場規模が小さければそれだけ稼ぐチャンスは少なくなります。
子供にとって魅力的で夢を持ちやすいキラキライメージのある業界は、実は市場規模がとっても小さいものなので注意しましょう。
(大きな声では言えませんが)いわゆる「キラキラ職」って・・・ブラックが多いものですよね。
「稼ぎにくい⇨会社は利益を出しづらい⇨従業員の給料が安い⇨人が辞める&福利厚生や労働条件がよくない⇨ブラック化しやすい」のロジックになります。
つまり、市場規模が大きい=労働環境が良い確率が高いということです。
働く環境によって収入や労働条件は全く変わります。
仕事に貴賤はありません。ですが、収入や労働条件を大切に考えるのなら、市場規模という観点はできるだけ押さえておきたいポイントです。
まとめ
本記事では「市場規模」の解説をしました。
まとめ 市場規模とは
- 市場規模とは、その業界で動くお金、稼ぐ力を示したものである
- 生活に欠かせない業界 = 市場規模が大きい
- 娯楽やエンタメの業界 = 市場規模が小さい(ブラック企業が多い!)
- 市場規模の大きさは、「稼ぎやすさ」と「働きやすさ」に直結する!
以上です。次の記事もぜひご覧ください~。