子供に教えたい「お金の教育」ベスト7【②中学・高校・大学生編】
「お金の勉強」って大事だけど、学生のうちに何を勉強したらいいの?
中学生~大学生くらいの子どもに、どんな「お金の教育」をしたらいいの?
なんて疑問に答えます。
本記事では、中学生から大学生くらいの若者に必要な「お金の教育」ベスト7を紹介します!
こちらの記事の続きです。
この記事を書いている私は、若者に「お金の勉強」を教える専門家です。
- お金がない貧乏学生だったため、「お金の管理」を徹底した
- ムダな保険で100万円を失ってから、「お金の守り方」をマスターした
- 「貯金+こつこつ投資」で、30歳で資産1000万円を達成!
- 子育て中で、子どものお金教育を実践中!
「正しいお金の知識を広めたい」という想いで記事を書いてます。
こんな私が、解説していきます。
第7位、投資を体験してみる
第7位は「投資を体験してみる」ことです。
ただし、投資の勉強の優先順位は低め。
投資は大切なことですが、それよりも「稼ぐこと」や「守ること」を学ぶことが優先ですからね。
まず、「投資とギャンブルは全く違う」ことを理解するのがめちゃめちゃ大事です!
投資と聞くと・・・
え!?投資?株とかなんだか怖い!
こんな感じで、「必要以上に怖がる人」がたくさんいます。
確かに、仮想通貨やFX(為替取引)はギャンブルですが、
株や債券、投資信託を長期で持つことは、ギャンブルではなく投資です。
企業や国や世界の経済成長にお金を預けていることなので、経済の発展と一緒に自分の資産を増やすことができます。考え方によっては、現金・預貯金よりもはるかに安全で堅実です。
低金利の現代では、銀行預金ではお金は増えません。
インフレ(=お金の価値が下がること)や円安リスクを考えると、現金・預貯金だけでお金を持つことはかなり危険です。
さらに、「老後2000万円問題」に代表されるように、生きていくために必要なお金を国が準備してくれはしないのです。
これからは、人生で必要なお金は自分で用意するのが基本。
ですから、投資を必要以上におそれず、基本をしっかりと身につけておくと良いでしょう。
オススメは、証券口座を開いてみて、少額で良いので投資をしてみること。
何をやってもいいのですが、上級者向けの「個別株」や「不動産」や、ギャンブルに近い「FX(為替)」ではなく、王道の「投資信託」から始めるのが良いでしょう。
最初は月1000円とかでいいんです。やることが大事。
これだけで、考え方が全然変わりますよ。
第6位、収支や銀行口座を自分で管理する
第6位は、「収支や銀行口座を自分で管理する」ことです。
さきほど投資の話をしましたが、投資をする前に自分のお金について管理する力が必要です。
高校を卒業したら、家計簿をしっかりつけましょう。
「家計を把握すること」ももちろん大切ですが、
それ以上に、「親から経済的に自立する意識を持つ」ことが目的です。
中学生・高校生時代はともかく、18を過ぎたら親から少しでも早く自立し、大人としての自覚を持ちたいもの。
私は一人暮らしの大学生でしたので、奨学金を借り、18歳から家計簿と資産表をつけてお金の管理をしていました。
この時は、実家暮らしの友人がずいぶんと幼く見えたものです。やはり、実家暮らしの学生と一人暮らしの学生では、経済的にも精神的にも、自立するスピードがずいぶんと違うのでしょう。
私の場合、大学生の頃からお金に対してシビアな立場だったので、その分だけお金に対するリテラシーが高くなったと感じています。
ですから、できるだけ早く親から経済的に自立すること。例え実家暮らしの大学生でも、自分専用の家計簿や資産表をつけると良いでしょう。
また社会人で働いている人なら、少額でも良いので家にお金を入れることが大事です。
また、自分の銀行口座は自分で管理するのが基本です。
ポイントは、親が手を出し過ぎないこと。「自分のことは自分でできるようにする」のが大事です。
私も初めての頃は、「振り込み」の意味も分からなかったし、自分で口座開設をする方法も知りませんでした。
銀行や郵便局とは、人生で何度もやり取りをするはずですので、こうした金融機関との付き合い方も慣れておくと良いですね。
第5位、価値と価格の違いを理解し、自己投資をする
第5位は、「価値の価格の違いを理解し、自己投資する」ことです。
価値と価格については、前回の記事「子供に教えたい「お金の教育」ベスト7【①幼少期~小学生編】」で説明した通りなので、まだ見ていない人はご覧ください。
さて、20代の若者からこんな質問がありました。
投資に興味があるんですけど、何に投資したらいいですか?
さて、あなたなら何と答えますか?
株?それとも投資信託?
・・・
そう、答えは「自分」です。自分自身に投資することが、一番効果が高いのです。
若い人にとって、一番の財産は「自分自身」
若くて健康で、知識があって、稼げる力があるなら、それは間違いなく人生で最も大事な財産です。
これから何十年も仕事をするのですから、自分の価値を高めることがとても大事。
「老後のお金を貯めている20代」を見ると、何とも言えない気持ちになります・・・。それよりも、まずは自分を高めることに全力を注ぐべきでしょう。
例えば、「本」や「有料のセミナー・勉強会」に興味があるのなら、お金を惜しむべきではありません。
「価値がある飲み会や交流会」もめちゃくちゃ大事。
「海外への旅」も、自分の視野や価値観を広げるためには、お金を出して行くだけの価値があります。
株や投資信託ももちろん良いですが、自分の成長や学びにまずはしっかりと投資するのが大事ですね。
第4位、お金の危険性を理解する【消費者教育】
第4位は、「お金の危険性を理解する」ことです。
金融庁や学校教育ではこれを「消費者教育」と位置付けており、学校でも「家庭科の授業」で少しだけ登場します。
(※2022年からは高校家庭科のお金教育が少し変わります→くわしくは「高校でお金の勉強?家庭科で投資の授業がスタート」へ)
今回、これを第4位と高い順位にランキングしたのは、2022年から18歳が法律上の成年となるためです。金融リテラシーの低い18歳でも、大人のような契約が可能になるため、トラブルも多くなるでしょう。
お金の危険性について、いくつか例をあげるとこんな感じ。
- 友人とのお金の貸し借りのトラブル
- 詐欺や犯罪について
- ネットショッピングのトラブル
- 消費者を守る法律などの理解(クーリングオフ制度など)
- カードローンやリボ払い、金利の理解
- 消費者金融・金融機関のセールスの危険性
- 必要以上に高い電気代やスマホ代
- ムダな保険
実際に私の女友達には「ローン」の意味が全く分かっておらず、高額なエステ代を分割で払っていた人がいました。
この友達は、「分割払いはローン(借金)と同じ」ということを理解しておらず、通常の価格よりも5万円近く上乗せして払っていたのです。
また私自身も、20代のころに保険の勧誘に合い、高額なぼったくり保険に加入してしまいました。
後でよくよく計算してみれば、これは100万円近く損していることと同じ。本当に無駄なお金を使ってしまったと反省しています。
世の中には「勉強しない人からお金を奪うしくみ」がたくさんあることが、痛いほど分かりました。
代表的なものが「保険」で、日本人は平均すると人生で1000万円を保険でぼったくられている計算になります。
お金に関する危険性を理解し、お金を守る力を身につければ、お金で損することも少なくなるでしょう。
第3位、お金を稼いでみる【労働収入】
第3位は、「自分でお金を稼いでみる」ことです。
やはり、学生や子どもにとって、「働いてお金を得る」というのはすごく貴重な経験ですよね。
この時のポイントは、まずはいろんなアルバイトを(ほどほどに)経験してみること。
アルバイトと言えば、コンビニや飲食店のアルバイト、ホームセンターの荷出しやライブイベントの警備、家庭教師の仕事などもあります。
こうしたアルバイトは、経験の少ない若者にとって良い社会勉強になります。いくつか業種の違うアルバイトを経験すると良いでしょう。
ただし、アルバイトはたくさんの時間が奪われるのもデメリットです。実際に、アルバイトに時間を使っている高校生ほど、進路選択で失敗しやすいというデータもあるくらいですからね。
メリットの多いアルバイトですが、何事もほどほどが大切。
また、最近では「雇用のない働き方」もどんどん増えています。
「副業」や「フリーランス」という働き方や、
「クラウドソーシング」と言って、ネット上で仕事を受注することも簡単にできます。
何か特別なスキル(特にIT系)がある場合なら、こうしたサービスを利用して収入を得ることも可能でしょう。将来は、そうした企業への就職を目指すこともできます。
できる人なら、YouTubeやブログなどで収入を目指すのも良いでしょう。
ただし、YouTuberのように「自由で」「楽しそうな」働き方は、会社員やアルバイトと比べてはるかに難易度が高いものです。みんなが簡単に成功できるようなビジネスではありません。
しかし、「自分の力で収入を得る」というのは、他では味わえない刺激的な出来事です。
これからは会社に依存し続ける時代ではないので、「自分の力で稼いだことがある」というのは、とても強いアドバンテージになるでしょう。
第2位、お金に対する正しい価値観を知る
第2位は、「お金に対する正しい価値観を知る」ことです。
前回の記事「子供に教えたい「お金の教育」ベスト7【①幼少期~小学生編】」でもお金の価値観について説明しましたが、
「お金=汚い」と考えるのはNGです。
お金を稼ぐことをポジティブに考えている人のほうが、お金の話をどんどんするし、お金に対する理解だってどんどん高まります。
中学生から大学生くらいの時期は、お金についての価値観を磨く大切な時期です。
この時期に、「お金を稼ぐことは汚いことだ」とか、「お金の話をするのはやらしい」と考えている人から教わると、自分自身もそうなって、どんどんお金に嫌われる人間に近づいていきます。
ですから、お金に対してネガティブに考える人とは距離を置き、お金に対してポジティブに考えている人の言葉に耳を傾けましょう。
これは、あの有名な「金持ち父さん、貧乏父さん」の本にある通りですね。
まだ読んだことがない人は、一度読んでみてください。
第1位、仕事とお金の関係を知る
第1位は、「仕事とお金の関係を知る」ことです。
「若者にとって一番大切なお金の教育は何か?」と考えた時に、やっぱり「稼ぐこと」じゃないか?と考えました。
ほとんどの人が、人生の多くの時間を仕事に費やします。そして、生きるために必死に働くのです。
ですから、「収入がどうして生まれるか?」「仕事とお金にはどんな関係があるか?」こうしたことについて、基本的な知識を身につけておくことが必要です。
まず、収入の大原則を理解しましょう。
収入(給料)とは、その人の能力や努力で決まるのではなく、働く業界や職種、ビジネスモデルによって決まります。
多くの若者が「結果を出せば稼げる」とか「頑張れば稼げる」と勘違いしていますが、これは幻想です。
実際には、働く環境と仕事内容で収入のほとんどが決まります。
いくら能力が高くて努力家でも、コンビニのアルバイトで年収1000万円になることは難しいですよね?
ですから、しっかりと稼げる大人になりたいと思うなら、自分が身を置く環境を考えることが大事です。
このときに重要なのが、その産業の規模と、その産業が成長しているか衰退しているか。
稼ぎたければ、できるだけ大きく、成長している産業の方が圧倒的に有利です。
また、ビジネスのモデルも重要。
例えば、1杯1000円のラーメン屋。利益率が6%だとしたら、一杯で60円の利益です。
しかし、単価が40万円、利益率が60%のHP制作会社だったらどうでしょう?1つのHPを作成すると、24万円の利益です。
このように、そのビジネスが利益を生み出す仕組みを理解することも重要なんですね。
このように、どの仕事がどのようにお金を生み出しているかということは、学校で教わることはありません。
ですが、これからの仕事社会を生きていく上で、仕事とお金の関係はとってもとっても大事なんです!
ですから今回、学生にとって学ぶべき「お金の教育」第1位を、「仕事とお金の関係」にしてみました。
ぜひここは力を入れて学んでみてくださいね。
まとめ
本記事では、中学生から大学生までで必要な「お金の教育」ベスト7を紹介しました。
結論
- 第1位、仕事とお金の関係を知る
- 第2位、お金に対する正しい価値観を知る
- 第3位、お金を稼いでみる【労働収入】
- 第4位、お金の危険性を理解する【消費者教育】
- 第5位、価値と価格の違いを理解し、自己投資をする
- 第6位、収支や銀行口座を自分で管理する
- 第7位、投資を体験してみる
続きの記事は「新社会人編」です。こちらはかなりレベルアップした内容ですよ~。