好きではなく〇〇で選べば、あなたの就職活動は上手くいく!

就活 選び方 Choice

就職活動では、「好き」を仕事にしてもいいの?

こんな疑問に答えます。

高校生や大学生で就活を始めると、「好きなことを仕事にしよう!」というアドバイスを耳にしますよね?

でも一方で、「仕事は好きで選ぶものじゃない!」と言う人もいます。

どうしたらいいのでしょうか?

結論は、「好きではなく、共感で選ぶ」ことです。

私は就活支援の現場で働く中で、

「好きで仕事を選ぼう」というアドバイスは、実際の就活では驚くほど役に立たない。

これを痛感しました。

「好き」というワードを「共感」に変えるだけで、あなたの視野が広がります。

結果として、就職活動の成功率はぐっと上がり、その後のキャリアの満足度も上がるでしょう。

本記事では、そのポイントを解説します。

「好き」ではなく「共感」で選ぶ

本記事で最も伝えたいことは、

「好き」ではなく「共感」で企業を選ぶことです。

好きと共感は何が違うのでしょうか?

次の図を見てください。

好きではなく共感で選ぶ

どちらも、その仕事や企業に対して好意を抱くという点は同じです。

しかし、出発点が違います。

「好き」という感情は「自分の心の中」から始まるのに対し、

「共感」という感情は「相手を知る」ことから始まるのです。

職業選択で大切なことは、自分のワガママを突き通すことではありません。

まずは相手を知ることが大切。

だって、自分だけが幸せになることばかり考えて、相手が幸せになることを無視した選択が、

良い結果になるわけないですよね。

「自分は何が好きなんだろう?」

こう考えると、どうしても視点が「自分中心」になってしまいます。

「自分は〇〇が好き!」

「自分は〇〇に興味がある!」

「自分は〇〇がやりたい!」

このように、思考が「自分が」「自分が」と、自分ばかり向いてしまうと、

自己中心的で、相手を無視した選択になる危険があります。

好きで仕事を選ぶのは非常に危険

これが、私が数百名の学生を支援してきた経験から出した結論です。

一方で、「共感できる企業はどこだろう?」

こう考えると、視点が「企業(相手)」に向きます。

相手のこと知らなければ、共感のしようがありませんからね。

「この企業は、どんな商品・サービスを提供しているのだろう?」

「この仕事は、どんな業務内容なんだろう?」

このように、

共感で選ぶ人は、「調べる」という行動を起こします。

好きで選ぶという考え方が、「自分の心と向き合う」行動につながるのに対し、

共感で選ぶという考え方は、「企業を調べる」という全く別の行動につながるのです。

この違いが、就活の成否を分けます。

自分のことばかり考える人より、相手を知ろうと行動した人の方が、就活で上手くいくのは当たり前なんですね。

もしあなたが、「好きで仕事を選ぼう」と考えていたのであれば、「共感できる仕事を探す」という視点に切り替えてください。

そうすれば、就職活動の成功率はぐっと高くなりますよ。

共感で仕事を選ぶ3つのメリット

好きではなく共感で仕事を選ぶ考え方には、3つのメリットがあります。

メリット1 視点が企業へ広がる

1つ目のメリットは、先ほどお伝えした通り、視点が企業に向くことです。

職業選択の第1歩は、企業を知ること。

  • 「この企業は、どんな商品・サービスを提供しているのか?」
  • 「この企業は、なぜお客様から選ばれるのか?」
  • 「この企業で働く人は、どんな想いで働いているのか?」

こうした情報を知ることが第一歩です。

残念ながら、自分のことばかり考える「自己中心的」なタイプは、就活では成功しにくいもの。

そうではなく、まずは相手を知ること。

仕事や相手先の企業を理解することから、職業選択は始まるのです。

「共感できる企業を探す」という基準で考えれば、自然と視点が企業に向き、大変おススメです。

メリット2 高校生や大学生にも受け入れやすい

2つ目のメリットは、高校生や大学生などにも受け入れやすいことです。

高校生や大学生を相手に、「好きで仕事を選ぶのはダメだ!」とストレートに伝えても、なかなか受け入れてもらうことができません。

若者たちは小さい頃から、

  • 夢を見つけよう
  • 好きなことを仕事にしよう
  • やりたいことを見つけよう

こうしたキラキラした言葉に囲まれて育っています。

この状態で、いきなり「現実を見ろ!」と突きつけられても、感情が追いつかないのですね。

そこで、「好きではなく共感できる企業を探してみよう」というアドバイスをしてみましょう。

このアドバイスは、好きという感情そのものを否定しているわけではありません。

「視点を変えてみよう」、「まずは社会に目を向けよう」という当たり前のことを伝えているので、

若者でもすんなりと受け入れることができます。

私がこれまで就職を指導・支援してきた経験上、共感という選択法に反対する学生はほとんどいませんでした。

学生自身も、「好きだけで仕事を選ぶのはやっぱり難しいよな…」とうっすらと感じていますから、

そうしたモヤモヤを抱えている学生にとっては、非常に刺さり易いワードなのです。

まさに、就活のマジックワードですね。

メリット3 両想いになれる

3つ目のメリットは、両想いになれることです。

就活は恋愛と似ています。

恋愛において、一方通行の片想いはつらいものです。

できることなら、相思相愛、両想いになりたいですよね。

これは就活も全く同じ。

「採用される側」も「採用する側」も、両方が両想いになって、両方が幸せになれることが理想形です。

「好きで仕事を選ぶ」という選択は、自己中心的で、相手(企業側)を尊重していません。

一方で、「企業が求める人材になれ」という考え方は、企業中心的で、個人(就活生)の心を尊重していません。

これでは、片想いのままなのです。

どちらか片方が我慢するような働き方が、長続きするはずがありません。

ミスマッチがあれば、離職にもつながってしまいますからね。

しかし、「共感」という選択なら、「両方」とも尊重できます。

共感するという感情は、相手のことを知った上で好意を抱くことですから、

自分のことも、相手のことも、同時に尊重することが可能になります。

どうでしょうか?

こう考えると、「好き」よりも「共感」の方が、よっぽど良い選択に思えませんか?

ぜひ使ってみてくださいね!

「自己分析」よりも「行動」の方が道を見つけやすい

好きで選ぶという考え方が、自己分析につながるのに対し、

共感で選ぶという考え方は、行動につながります。

就活では、行動することが極めて重要。

だから、「共感」で職業選択をしてほしいのです。

こちらのデータを見てください。

自分の道を見つけたきっかけ 自己分析3割 行動7割

こちらのデータは、「やりたいことが見つかったきっかけ」を示したものです。

データによると、「自己分析を通じてやりたいことを見つけた人」が3割。

「行動したことでやりたいことを見つけた人」が7割です。

(行動とは、企業調べ、合同企業説明会、企業説明会・インターンシップなどへの参加などの就活アクションを指します)

このデータから明らかなように、

自己分析をするよりも、実際に行動した方が、希望の就職先を見つけやすいのです。

これは当然で、社会のことを知らない学生が、自分の頭の中だけで職業を考えるのは無理があります。

私の教え子には、

・ペットボトルのラベルを作る会社に入った

・産業廃棄物の処理をする会社に入った

こんな子たちがいます。

彼らは、自己分析の結果、「ペットボトルをのラベルを作りたい!」と思ったわけではありません。

行動して、情報を仕入れる中で、その企業に共感し、その企業を選んだのです。

このように、実際の就活では、必ずしも教科書通りの自己分析で上手くいくわけではありません。

頭の中で自己分析をするより、行動して(=足で稼いで)しまった方が良いケースがたくさんあります。

だからこそ、好きではなく、共感できる企業探しをして欲しいのです。

そのほうが、より効果の出る就職活動ができますよ。

共感できる企業を探すための、具体的な3つの行動プラン

最後に、共感できる企業を探すための、具体的な3つの行動プランをお伝えします。

業界研究・企業調査

1つ目は、業界研究・企業調査です。

ネットでも、就活サイトでも、業界研究本でもOKです。人から聞いても良いでしょう。

とにかく、まずは業界や企業を見てください。

相手を知る努力をしないことには、共感できる企業は見つかりません。

まずは、情報収集をしてみましょう。

企業説明会・インターンシップに参加

2つ目は、企業説明会・インターンシップ等に参加することです。

複数の企業が同時に開催する「合同企業説明会(ごうせつ)」も良いですし、

1つの会社が自主開催する「個別企業説明会(こせつ)」でも構いません。

企業の担当者が、自社のアピールを要点を整理して説明してくれますから、手っ取り早く情報をキャッチすることができます。

この時、注意点が2つあります。

1つは、「企業は良いコトしか言わない」こと。

当然ですが、企業側としてはできるだけ多くの学生に受験して欲しいので、良い部分のみをアピールします。

仮にブラックな部分があっても、説明会では知ることができません。

こういう場合は、「就職四季報」などの中立な情報誌を見たり、

「人事以外の社員」や「社内の様子」を見せてもらいましょう。

社員が仲が悪かったり、社内の壁に過度なノルマが掲示してある会社は、要注意ですからね。

2つ目は、「興味がないで終わらせない」こと。

合説などで、3社~5社くらい聞いて満足してしまう人がいるのですが、見る数が少なすぎます。

自分の興味で聞く前から企業を絞ってしまうと、視野が広がりません。

特に就活初期は、「とりあえず聞いてみる」という気持ちで、まずは数をこなしてくださいね。

エントリーしちゃう

3つ目は、エントリー(選考に応募)しちゃうことです。

企業を調べる中で、受けるかどうか迷う企業があったら、どんどんエントリーしちゃいましょう。

その理由は、説明会などでは分からない部分が、面接で分かることがあるからです。

面接では、人事や役員の方と実際に話をしますし、こちらも志望理由を作るために企業を調べます。

ただ漠然と企業の情報を仕入れるより、よっぽど高い本気度で情報をキャッチできるので、迷うくらいならエントリーしちゃえばいいんです。

ちなみに、全国の平均値を見ると、

「エントリー企業数30社、選考企業数15社」となっています。

つまり、実際にエントリーしても、半分くらいは選考に進まない(or進めない)のですね。

ですから、迷っているくらいなら、どんどんエントリーしちゃいましょうね。

ここでお伝えしたいことは、

共感できる企業を探すためには、情報量・行動量が欠かせないということ。

就職活動の1歩目として、まずは企業に視点を向けて、共感できる企業を探してみましょう。

まとめ

本記事では、好きではなく共感で選ぶ方法をお伝えしました。

好きではなく共感で選ぶ

  • 好きではなく共感で選ぶことで、職業選択は上手くいく!
  • 共感で選ぶ3つのメリット
  • メリット① 視点が企業へ広がる
  • メリット② 高校生や大学生にも受け入れやすい
  • メリット③ 両想いになれる
  • 「自己分析」より「行動」の方が、志望企業を見つけやすい
  • 具体的な3つの行動プラン
  • プラン① 業界研究・企業調査
  • プラン② 企業説明会・インターンシップに参加
  • プラン③ エントリーしちゃう

「好き」というワードを「共感」に変えれば、あなたの就職活動の成功率はぐっと上がるでしょう。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。