高校生が職業選択で押さえておきたい6つのポイント
本記事では、高校生が職業選択の際に押さえておきたい6つのポイントを解説します。
高校では教わらない内容ですが、職業選択のイロハがまとまっていますので、これからのキャリアを歩む上でぜひとも知っておきたい内容です。
好きで仕事を選ぶのはダメ
「好きを仕事にする」ってとっても夢に溢れて魅力的ですよね。ですが、実際に世の中人達って好きを仕事にしているんでしょうか?
実はこれ、注意が必要な職業選択の代表例なんです。詳細はこちら。
得意で仕事を選ぶのはダメ
「自分の強みを活かし、得意な仕事を選ぼう!」
いかにも合理的な職業選択の考え方に思えますが、これもダメです。世の中にある職業選択理論の中でも、もっとも勘違いされている考えだと思います。
現実的な職業選択の場面で「得意なこと探し」って非常に難しいんです。詳しくは以下記事へ。
給料と幸福度の関係を知る
中には「できるだけ給料が高い仕事を選ぶべきだ」と考える人もいますが、この真偽についてどう思いますか?
ここでは、「給料」と「幸福度」の関係について理解しましょう。
以下のグラフは、2010年のKarhnemanらの研究と、2019年の内閣府の調査結果から筆者が作成したものです。
グラフより以下のような結論が得られました。
- 低所得層(~400万円)では、年収が上がるにつれ幸福度が大きく上昇
- 中所得層(400~800万円)では、年収が上がるにつれ幸福度は若干上昇
- 高所得層(800万円~)では、年収と幸福度に関係はない
低所得の場合、給料アップが幸福度の上昇に大きな影響を与えます。ですので、職業選択の際にはやはり一定の収入がある仕事を選ぶべきではないでしょうか?
ちなみに、一般的に年収200万未満の人はワーキングプアと呼ばれます。名前の通り、200万円以下は「貧乏」で、経済的な自由が少ない生活を強いられています。
2018年では、女性の40%以上がワーキングプアに該当するとされており、大きな社会問題となっています。
一方で、ある程度の収入がある場合は、年収を上げても幸福度に大きな影響はありません。ですので、高所得者は「収入で仕事を選ぶ重要性は低い」という結論になります。
ちなみに、若者のほとんど低所得からのスタートです。よって、「できるだけ給料が高い仕事を選ぶべきだ」という考えは、多くの若者にとって理にかなった考え方であると言えるでしょう。
「お金=汚いもの」という価値観をお持ちの方もいるかもしれませんが、自分の幸せのためにしっかりとお金を稼ぐことは何も恥ずかしいことではないのです。
計画はほどほどに
学校教育では「目標に向かって」「計画的に」という言葉をよく聞くと思いますが、実は「キャリアの8割以上は計画通りにいかない」ものなのです。
特に、変化の激しい現代では、計画的に生きることよりも、積極性や柔軟性が求められます。以下の記事では、このような環境下で役立つキャリア理論を紹介しています。
よく調べ、3つ以上の選択肢を比較する
職業選択において「よく調べること」はとても重要です。
「そんなの当たり前じゃん」と思うかもしれませんが、実際にしっかりと調べ、複数の候補から比較検討している人はそんなに多くはありません。
1989年に行われた研究によると、職業選択においては「直観よりも合理的」に決めることが重要であるとされています。
また、1993年にアメリカで行われた研究によると、「3つ以上の選択肢」を比較検討すると、成功率が大きく上がるとされています。
これは職業選択に限りません。例えば生命保険に加入する際に、「複数の保険商品を比較検討し、納得するまで調べる」いう手法はとても有効でしょう。
職業選択の際は、「良く調べ、3つ以上の選択肢から合理的に検討する」ことをセオリーとしておきましょう。
筆者は高校生に「マトリックス分析による職業選択法」をオススメしています。簡単で応用がきくので、この手法はぜひ覚えておきたいですね。
自分の意志で決める
最後のポイントは「自分の意志で決めること」です。筆者はあらゆるアドバイスの中でも、これが一番重要なことだと考えています。
キャリアには正解がありません。また、情報に溢れた現代では生き方・働き方に迷うこともたくさんあるでしょう。そんな中で、最後に重要になるのはやはり自分の意志です。
本当の意味で自分で考え、自分で選択した場合、人の人生は大きく変革します。
親や先生のせいにしない。最後は自分の決断に責任を持つことが大事です。
まとめ
本記事では、高校生が職業選択の際に押さえておきたい6つのポイントを解説しました。
まとめ
- 好きで仕事を選ぶのはダメ
- 得意で仕事を選ぶのはダメ
- 給料と幸福度の関係を知る
- 計画はほどほどに
- よく調べ、3つ以上の選択肢を比較する
- 自分の意志で決める