学校教育で使えるキャリア理論4選【先生の価値観を変えよう】

本記事では、学校教育で使えるキャリア理論を4つ厳選して紹介します。

元高校教師だった私の教育観を大きく変えた理論でもあります。特に、ご年配の先生にとっては価値観が変わる理論だと思います。

理論の厳選基準は次の3つです。

  1. 変化の激しい現代社会に適したもの
  2. 学校現場・進路支援で活かしやすいもの
  3. 先生方の知識のアップデートができるもの※

※学校現場でのキャリア観は、50年以上も昔からほとんどアップデートされていません。ぜひ知識のアップデートをしましょう。

ライフ・キャリア理論

1つ目のライフ・キャリア理論は、人生全体(=Life)の生き方を含めたキャリアを考える理論です。

長寿化が進む「人生100年時代」において、いかに仕事以外の「ワークライフバランス」の形成が大切かを考えます。

こんな人にオススメです。

  • 「働くことが美徳」と考えている人
  • 仕事を優先し、「家庭・人間関係」「学び」「余暇」を軽視してきた人
  • 「ワークライフバランス」の本質的な意味を深掘り・言語化したい人

プロティアン・キャリア理論

2つ目は「変幻自在なキャリア」を意味するプロティアン・キャリア理論です。

「柔軟な変化に対応する働き方戦略」を述べた理論と言えます。まさに激動の現代にふさわしい視点です。

こんな人にオススメです。

  • 「終身雇用」の価値観をお持ちの人
  • 働く中では「組織への忠誠心」が大切だと考えている人
  • 「転職や副業は悪」と考えている人

キャリア発達理論

3つ目はキャリア発達理論です。

下の記事では、キャリア発達理論を用いて「将来の夢が分からない」という高校生に対してアドバイスをしています

夢や目標を決めるための理論

4つ目は、夢や目標を決めるための理論と方法をまとめて、下の記事で紹介しています。

高校生

夢や進路の目標ってどうやって決めるの?

っていう若者にオススメのアドバイスを整理しました。

この記事では以下の理論が登場しますので、先生方も知識を深めることができます。

  • キャリア・ドリフト
  • プランド・ハップンスタンス
  • キャリア学習理論
  • 認知的キャリア理論
  • モデル理論
  • キャリア・カウンセリング

その他の理論について

蛇足ですが、以下の5つの理論はあえて紹介しませんでした。

  1. 転機の理論(シュロスバーグの4Sトランジション・モデルなど)
  2. シャインの組織キャリア理論
  3. サビカスのキャリア構成理論(ナラティブ・キャリア)
  4. 動機付け理論
  5. 特性因子理論(人と職のマッチング理論)

1・2は高校生には難しく、3はカウンセリング向けで使いづらい、4の動機付けは先生には今さら伝える必要はない、という理由で割愛しました。

5の特性因子理論(マッチング理論)は、実は職業選択においては使ってはいけないキャリア理論なんです!こちらの記事で解説しています。